2010年06月30日

2010年 夏


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あとチョイで梅雨も終わるよね。暑い暑い今日この頃ですがお元気ですか?
私はこの暑さでだんだん痩せてきました。ナイス!!I do like that, uh-huh.
この所は、頭の中をからっぽにしている日々です。自分の音楽も聴いてない。
My Transition Period であります。

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PrinceがBETのLifetime Achievement Awardを受賞したとのことで、もちろん喜びもしつつ、心の奥ではなんとなく寂しい気持ちがしています。たくさんの人に拍手を贈られて、才能あるミュージシャンに自作を演奏されて、観客席で微笑みながらそれを見つめている姿を見つめている私は、長年のUp's&Down'sな活動を陰ながら応援していたことから解放されていくようで。

あのブリーフ&ストッキング&ロング・コートのセンセーショナルな登場と、一人ですべての楽器を演奏し、作詞・作曲・プロデュース…何もかもをこなす類まれなる音楽の才能で、モーツアルトの再来と人々を驚愕させた'80年代。マスコミやショウビズへの怒りと不信を顕わにして、New Power Generationの名のもとにリズムとリリックで闘い、踊り、オーディエンスと社会を煽りまくったシンボル・マークO(+>の'90年代とを思い起こして、何かが過ぎて行ってもう帰る事はないのだなあと感慨にふけってみたり。

もう一人私の敬愛する異彩を放つ男性とそこはかとなくかぶるような。歌舞伎の家の出身でもなく、それでも内からあふれ出る美と智の匂いは、歌舞伎の世界を知らない聴衆からも圧倒的な支持を受けて、いくら歌舞伎界で批判を浴びようとも、君臨する女帝・中村歌右衛門の存在さえもかすませていった。彼の名前は坂東玉三郎。年齢を重ねた今は、いくつかの役どころを封印してしまった。それも仕方ないし、立派な選択だと寂しいながら納得するしかないけれど。

どちらの人も、きっと歴史に大きく名前を残すであろう美しくて賢い男性。この人たちと同じ時代に生まれて育って出会えて良かったなぁと思います。感傷と官能に浸らされるのもこれまた魅了されているからに違いないなぁと少しばかり自嘲気味に思っております。


皆さん、暑中お見舞い申し上げます。
Have a memorable SUMMER, 2010!!!

PEACE.


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2010年06月27日

In The Rain...


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I wanna go outside.... in the rain.





6月の雨の中、もう9月のLIVEの準備を始めております。
hoping to see you all @ SUNHALL on Sep.3

chi-B。

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2010年06月24日

気の毒すぎる〜!


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お久しぶり〜。あんまり蒸し暑いのでちょっとコレでも見て一瞬だけでも涼しくなって下されば。(なれるかな?)全編英語なので軽く説明をば……

とあるカリフォルニアのお宅が舞台。旦那さんと奥さんが食事に出かけるほんの2,3時間だけということでこの家の娘さんのベイビーシッターとして訪れたGary(ギャリー)さん。奥さんが言うには、少し前に長女のグレチェンちゃん(12歳)が感電死するという不幸に見舞われたらしく、残された次女のエリッサちゃん(8歳)は、姉が亡くなったという事実を彼女なりにどうにか理解しようとして、いろいろと話をしたがるけども、どうぞよろしくお願いします…といって携帯の番号を残して出かけます。

案の定、お母さんが出かけるや否や、エリッサちゃんはギャリーさんに「天国の人にお話は出来ると思う?」と質問してくる。お姉ちゃんをひどい事故で失って傷ついているであろう妹の心を気遣い、出来るだけ優しく接しようとするギャリーさんは、「お話しできると思うよ。きっといつも君の周りにいて聞いてくれているよ。」と答えたけれど……さて、残りはビデオでどうぞ。








気の毒すぎる〜といいながらも、日本のブログで紹介する私もどうなんやろう? Garyさん、ゴメンネ。lol


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2010年06月21日

父の日でしたね。


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梅雨の中休みのような昨日は、父の日でしたねぇ。皆さんはいかがお過ごしでしたか?楽しい思い出づくりはできたでしょうか。私はmasta.Gさんと二人で2曲だけのミニ・ライブをやってきました。このところ、バンド形式の即興(リハなしのぶっつけ本番なので自然と即興になるという意味です)でやることが続いていたので、昨日の二人バージョンは改めて新鮮でした。なんだか意気揚々としてやれた感じがしています。それは、父の日だったのも一因かも知れません。去年の昨日には、入院していた病院の近くのコンビニで買ったシェーバーをプレゼントしたことが思い出されます。時の経つのはほんとに早くて、あれからもう一年か〜という気持ちです。今日のLIVEは、自分の父と、masta.Gのお父さんに捧げます。二人とも見ててくれたと思ってます。自分で言うのも妙ですが、今日のLIVE演奏はすごく楽しかったです。さてと…また音楽修業に戻ろうかな。Brain Stormingで頭の中を嵐が吹き荒れるけど、きっとまた晴れ間がくることでしょう。皆さんまたね。どうぞ元気な一週間を♪

chi-B&masta.Gの曲の試聴とダウンロードはMusic Forteでよろしく。

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2010年06月19日

大和屋のおじいちゃん


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今住んでいる家は駅からもバス停からもスーパーからも離れていて、荷物の重くなる帰り道がなだらかな長い上り坂。私は運動がてら歩いて行けるからいいのだけど、足の不自由な母にはとても不便な場所にあります。何年かはがんばってゴロゴロ(キャスター付きのかばんを大阪ではゴロゴロと呼びます。笑)を引っ張って買いに行っていたけれど、一昨年辺りから足元がおぼつかなくなってきたものだから、日常の食料品などは私が毎日の帰り道に買ってきます。その母が頼りにしていたのが”大和屋(やまとや)のおじいちゃん”。正確な年齢は知らないけど、年恰好から推測するに80歳かそこらのやせぎすのこの男性はクリーニング屋さんです。”大和屋”と染め抜かれたカバーのかかった大きな箱を後ろに乗せたスーパーカブにまたがって、バリバリバリ〜っと音を響かせてゆっくりと走っているおじいちゃんの姿を見ると、母は「大和屋さ〜ん!」と呼びとめて、溜まったセーターや毛布を渡しておりました。だんだんと顔見知りになるにつれ、大和屋さんのおじいちゃんは玄関のチャイムを鳴らして、「何か(洗うモノ)ないか?」と自主的に聞きに訪れてくれていたようです。

足の悪い人や高齢者にとっては、昔懐かしい”御用聞き”さんがありがたいもの。毛糸の服や冬物のコートや毛布なんかは重たくて、車を持たない人間にとっては運ぶのは非常にやっかいです。このおじいちゃんのスーパーカブが、私の住む界隈を走り回ってくれることが、近所に住むお年寄り達にはたいへんありがたかったと思います。それは、今となっては稀にしか見れない光景で、でも昭和世代の私達には日常の、当たり前の、当然の風景でもありました。

ちょっと前にこのブログで、衣替えが終わりましたと書いたことを覚えて下さっている方も居られると思いますが、ちょうどその頃、家に帰る私を迎えるや否や母が「てっちゃん、大変!」といきなり言うので(母は私をてっちゃんと呼びます)、何事があったのかと思って聞くと…「クリーニングに出す洗濯物が溜まって、あのおじいちゃんが来るのを待っててもなかなか来えへんからどうなってるんかなと思ってたらな…大和屋さんのあのおじいちゃん、死んでんてぇ。」と言うのでした。「えっ?」と言う私に母が続けました、「ついこの前に、おじいちゃんバイクでこけて、近所の人が起こしてあげたらしいねんけども、それからちょっとの間だけ入院してて、そんで死にはってんてぇ。あのおじいちゃん、癌やったらしいわ。」

あの元気そうなおじいちゃんが癌?そんなことはおくびにも出さずに、バリバリバリーっとカブを走らせて、別に笑顔を振りまくでもなく、おべんちゃらを言うでもなく、こびることもなく、かと言って、失礼な態度でもなく、ただただ洗濯物を集めて、仕上がって来た服や毛布を運んでいた大和屋さんのおじいちゃんは癌だったらしい。それを自分でも知ってて、でも毎日を普通に働いて暮らして、人知れずうんと地域の年寄りの役に立っていたおじいちゃん。えらいなあと、今しみじみ思います。話をしたこともないし、おじいちゃんは私を知りもしませんが、家の周りを走るカブの音と、やせぎすのおじいちゃんの姿と、毎日の夜の帰り道に店の前を通った時にすれ違う私をチラッと見てはった視線だけはしっかりと目に焼き付いています。

大和屋のおじいちゃん、ごくろうさん。亡くなるギリギリまで、命いっぱい働いてた貴方から学ぶことはいっぱいあるように思います。タイソウなことを言うこともない。自分の”仕事”、ちいさくても人のために役立つ”仕事”を、真面目に黙って毎日続けてやっとったらええんや、と言われた気持がします。綺麗な生き方やと思いますよ、私。母は「洗濯物どうしよう〜。これからどうしたらええんやろう…。」と途方にくれてたから、私が袋に詰めてどこかに歩いて持って行かないとならないなあと思っていたけども、おじいちゃんの息子さんが代わりに受け取りと配達をやってくれるそうですよ。職人さんもまだいるらしいし。よかったです。おじいちゃん、なんか仙人みたいやんか。偉人さんや才能あふれるアーティストもすごいんやけど、私はおじいちゃんみたいな市井の人の人生に感動するんです。ほんとにお疲れさんでした。ゆっくり休んで下さい。もう十二分に働いたよね。私、たった8年間ほどやけど、おじいちゃんの活躍はずうっと見ててんよ。お店の近所の犬を可愛がってたことも知ってるねん。月光仮面みたいなスーパーカブは、今思えばたのもしかったわ!ありがとう。


chi-B&masta.Gは6月20日(日)、正午〜大阪・湊町にあるFlamingo The Arushaにて「フラミンゴ ミュージック大賞」に出演します。大和屋のおじいちゃんみたいに、自然に行って歌って帰って来ようと思っています。I just be me, that's my whole purpose of this music thaaaang. PEACE.


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2010年06月14日

Miss Celie's Blues


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黒人の作家アリス・ウォーカー原作・スティーブン・スピルバーグ監督のThe Color Purple。初めて出会った20代の終わりごろから、この映画を何度見ただろう。中でもこの曲Miss Celie's Bluesを何度流しては聴いたことか。今でも心動かされるこの歌詞とメロディーが今またよみがえって来た。まったく正反対に見える二人の女性CelieとShug Averyだけど、歌詞にあるように"two of a kind"。私の中にもこの二人が生きていると思う。自分自身に目覚める前の自分と、不器用ながらも好きなものを追い始めた今の自分を見ているようで、つまりは、自分が自分に歌っているような錯覚に陥らされるこの歌は、生きている限り私の頭の中から消えることはないだろうなと思う。私の心の歌だとはまったく知らずに、Cocoというフランスの黒人女性が、貴女に…と贈ってくれたのも、嬉しい偶然でした。時に人生は不思議な巡り合わせをしてくれるものですよね。





いよいよ梅雨の始まり。みなさん、どうぞお達者で。私のMusician Lifeはゆっくり、ゆったりと進んでおります。PEACE 2 U all.

chi-B

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posted by chi-B at 03:32| 大阪 ☁| Comment(1) | 映画/サントラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月07日

Summer is on its way to you&I.



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Have  a good new week, everyone. I thank you for stopping by.
chi-B, on the way to the next phase.

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2010年06月03日

青信号点灯…I'll be stepping forward!


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もうすぐ梅雨がやって来そうですね。私は例年になくオン・タイムで夏物への衣替えを終了しました。毎年、クローゼットの天板に乗せた衣装箱を上げ下ろしするのが苦痛になって来てます。重い箱を持ち上げて頭上に上げる(または両手でささえて下ろす)のが、ほんとにしんどい。手伝ってくれる人などおらず、脚立から落ちないように重心をコントロールする一発勝負×3箱×上げ下ろしで2回ずつ…マジで首の筋でも違わせるかと思ったわ。気合だけで乗り切りました。こんなに苦労しても、持ち合わせが派手すぎで、日本で、しかもだんだんと歳を重ねている今では、着れる服なんてT-シャツ以外はないのが現状ですが。凹 ま、服なんてもうどうでもイイわ。もっと大事なことがあるはずや!と自分に言い聞かせております。

ジャマイカからアメリカから、そしてもちろん日本から、続々と曲のバックトラックが押し寄せてきていますので、そろそろ次の曲への準備を始めようかと思いますので、もしも更新が滞ったとしたら「音楽作ってるんだろな〜」と思っておいて下さい。ブログを書くのは大好きで、いくらでも書きたいんですが、その欲望は封印して今しばし瞑想(ときに迷走と呼ばれる…)へと向かうつもりです。とはいえ、newsがあればすぐに更新します。なくてもまたするかも。(どないやねん!←一人ツッコミ)メールやコメントはいつでも歓迎ですので、思いつかれた皆さんはどうぞお気づかいなくお寄せ下さい♪

Before I go.... 最近よくブログ記事にしているchi-Bの友達、黒人作家のBrooklen Borneが、また別のネットラジオ番組(DJはPrincess)でインタビューに出演されたので、もしも英語のラジオ番組に興味がおありでしたら、BlogTalkRadioでどうぞ。今度の番組は音割れまったくナシですので御心配なく。今回も、インタビューの最後にchi-B&masta.GへのShout Outをしてくれております。前回は発音が間違ってたのですぐに連絡したから、今度はちゃんと”チビー”と発音してくれて。(チャイビーとも言いかけつつ。笑)小説を書くだけでなく、インディペンデント・アーティストとして意欲的にプロモーションを続ける仲間である彼の夢の実現=小説の映画化を心から祈りながら、自分も音楽に専念していようと思っています。ラジオをやっているPrincessだって、インディペンデントのDJ。インターネットを使って、こうしてWorld-wideに自分の好きなことを発信している仲間みたいなものです。

そうだ!もう一人、デザイナーとして洋服やアクセサリーを作っているオハイオ州の黒人女性Elbettaの作品集のサイトに私の写真も掲載されたことも書いておきます。彼女も私を支えてくれる大切なお友だち。ネットで知り合ったのですが、アクセサリーを作って送ってくれたので写真を撮って送ったら、Ovation.Tvで紹介してくれました。(今現在、4ページめに掲載中。)どなたかが嬉しいコメントも書いてくれていました。写真をクリックすると、その写真だけが表示されるページに飛ぶことが出来ます。私もほんとは手芸が好きで、編み物は好きだし、ビーズを使ったアクセサリーも作っていたんだけど、もう今はそんな時間はなくなってしまいました。趣味が多彩であっても、いつしか自然淘汰のように二の次なことは省かれて行くもんですね。彼女は本職としてアクセサリー作りやデザインをしている人です。その仕事場にも私達のCDが流れている…こういうのは励みの極みです。

前にも書いたけれど、インディーズという言葉は英語のIndependentから派生したIndiesという新しい英語です。独立しているという意味をもつ言葉です。決してamateur(アマチュア:芸術・スポーツなどを、職業としてではなく、趣味として愛好する人。愛好家。しろうと。アマ。⇔プロフェッショナル。…yahoo辞書より引用)ではないのであります。ずっと以前に業界の人から、「インディーズのくせに、」という言葉を言われたことがあるけれど、その考えはあまりに高飛車であまりに古臭いです。個人タクシーみたいなインディーズ・アーティスト達、やる気というガソリンがある限りどこまででも走るのさ〜!Nothing can stop us!!! Ya dig?青信号が点灯した今、また走って来ますわ!いつも応援ありがとうね。いってきまーす!!


chi-B&masta.Gの音楽の試聴とダウンロードはMusic Forteでどうぞ。

日本でchi-B&masta.Gの全オリジナルCDを独占販売しているのはThe MELODY.通販もできます。

(1st.アルバム『OSAKA』はAmazon等で発売中です。)

インディーズ・アーティストのバックアップをどうぞよろしくお願いします。

CD買って下さいね。OSAKA以外にもいっぱいあるよ。

Thanx a million!

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posted by chi-B at 02:13| 大阪 ☀| Comment(2) | アマリタマリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月01日

メモリー・レイン:赤道直下の静かな夜に


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昨日のポストで『ビルマの竪琴』のことを少し書いていて、ふと昔の瞬間を思い出して、またMemory Lane(思い出の小途)に迷い込んだものだからちょっとそのことを。

あれは、私が26歳かそこらの頃だったと思います。当時の私は学習塾の英語科指導部長をやっていました。そして、正直言ってとても疲れてもおりました。熱があろうと一日も仕事は休まずにいた私が、半ば強引についに2週間の休みをとって、シンガポール・エアラインに飛び乗って向かった先はマレーシアでした。イリノイ州に留学していた時に一緒の学生寮で住んでいた友達の皆に会いに行く旅に出たのでした。私が来ていることを伝え聞いて、5人ほどの友達が集まってくれました。

マレー、チャイニーズ、インディアン、アラビックと大きく分けて四種類の人種で成り立つマレーシアの中でも、彼らはイスラム教徒だからお酒は御法度(結婚していない男女が一緒に歩くことさえも)のはずだけど、どこにも抜け道はあるもので、裸足のホームレスの子供が走り回るジョーホール・バルーの夜道を皆で歩いて、私の得意とするビリヤードをやってから女の人たちが経営するクラブのようなお店で歓談していました。そこではライブ・バンドが演奏をしていて、日本の曲(オフ・コースの”さよなら”だっけかなぁ)を歌ってはりました。へぇ…日本の歌謡曲をこうして聞かせてるんやなぁ、と思って眺めていたら、友達の一人が、日本の歌で歌詞を知りたいのがあるので教えて欲しいというのです。何の曲?と聞いてみたら、タイトルは知らないので歌うからと云うや否や…”Ha Ru Koh Roh No 〜”と歌い始めて、後は知らないらしくてハミングでメロディーらしきものを口ずさむ。

流行歌でも歌うのだろうと思っていた私の頭は「エッ?」となりました。日本人ならたいてい誰でも知っている、そう「荒城の月」でした。思いもかけない選択にビックリしながら、なんでそんな歌を知ってるの?と聞いたら、おじいちゃんやおばあちゃんが歌ってた。マレーシアではたくさんの人がこの歌が好きなんだと云うのでした。一緒に居た他の友達も、知ってる知ってる!教えてくれ、歌詞を書いてくれといって手に手に紙ナプキンとペンを用意し出して、私は知っていた一番の歌詞を何枚もの紙ナプキンに書いて渡して行きました。それをとても喜んで受け取るマレー人の面々。歌の意味も教えてというので、だいたいの英訳をして。さあ、一緒に歌って教えてくれとの要望に、ワン・フレーズずつ練習しながら皆で歌っていきました。簡単な歌だからみんなすぐに歌えるようになって行き、小さな合唱団みたいでした。お店の人も演奏はやめて、そっとしてくれていました。もう一度、もう一回、とせがまれて、5回くらいは歌ったかな。

それまで「荒城の月」なんて、暗い寂しい歌にしか思っていなかったけど、改めて意味を訳して何度も歌ってみれば、そうかこれは心静かになれる綺麗な曲だったんだなあ、と逆に教えられた気がしました。おじいちゃん、おばあちゃんの世代は、きっと戦争中に日本軍が歌うので覚えていったのでしょうが、その夜、滝廉太郎さん作曲のメロディーにBAGUS!BAGUS!と感動している友達を見て、歌はこうして人の心の狭間を何百年と旅して行くのだなと思ったものでした。masta.Gのお店の名前でもあるBAGUS(バグース)は、”美しい”とか”最高”という意味をもつ素敵なインドネシア/マレー語だったのでした。そうだ、仕事ばっかりしててBAGUSにしばらく行ってないなぁ、と心に浮かんだことも覚えています。

思いがけずその静かな合唱の夜を体験して、昼間は赤道直下の太陽にやけて真っ黒になった私は、帰国して数週間後、10年以上働いた学習塾を退職しました。その決意が今のミュージシャンとしての自分につながっているわけです。これは、まだカリフォルニアへ行く何年か前のお話です。



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posted by chi-B at 03:44| 大阪 ☁| Comment(4) | Memory Lane(思い出の小径) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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